【DTK-SOI】GP東京までのデッキ変遷
2016年5月8日 TCG全般本戦のデッキの話する前に前座で色々書いてたらまさかのDiary Noteの文字数制限を超えたという衝撃の事態になったので、分割。
こっちが試行錯誤禄です。
※文章力のなさのせいでやたら長いです。
その割に本線の話ではないのでかなりペラい内容です
GP参加としては去年11月の神戸以来半年ぶり、またしてもスタンダードの構築フォーマット。
今回はプロツアー2週間後とメタゲームの土台が固まりきらない中の大規模大会なのに加え、トップ8アーキタイプが全てバラバラ、GP規模としても都心開催の3000人超ということで分布も混沌としていることが予想され、デッキ選択の段階から苦慮することに。
最終的な使用デッキの前に、環境初期の触ったデッキの軽い感想と思考の変遷を書きます。
①RGランプ
「とりあえず新カードを試そう」ということで発売直後に仮想敵の意味も含め組んだデッキ。
その時の個々雑感は前記事参照。
当時のシェアトップだったバントカンパニーを徹底的に潰す為に《龍王アタルカ》が4枚だったり、《ウルヴェンワルドのハイドラ》みたいな微妙なカードが入ってたりと粗削りな出来。
この時に
・《ジャディの横枝》がメイン昇格するレベルで強い、加速一直線で組むならほぼ必須級
・《炎呼び、チャンドラ》に盤面リセットを頼るのは《大天使アヴァシン》の裏目が大き過ぎるので、前期ほど頼れない
・《不屈の追跡者》は放置するとアドバンテージ量が手に負えなくなる
のは認識。
《世界を壊すもの》や《コジレックの帰還》、《炎呼び、チャンドラ》などの比率はメタゲームによって調整していくらでも立ち回れるので、有力候補として念頭に置いておきながら、引きムラを抑えられるような完成した構築が出てくるのを待つことに。
②青赤ゴーグル(コントロール)
SCG上位だった結果を見て、青いデッキ好きとしては期待の星!これは使うしかない!と、
結果はぶっつけ適当に構築の割に上振れて5-3。
フィードバックとしては
・《紅蓮術師のゴーグル》はハマればかなり勝てる。が、伝説な上に他のカードとして嚙合わせなので軸に据えるほどなのか?→1週間後に真顔になる
・長いトーナメントを勝ち抜く上で、点数固定の赤い火力を除去として頼るのは不安定。黒などと組み合わせて補強するのが良さそうだが、できればコントロールカラーとして使いたくはない
・対バントカンパニー、単体除去の応酬では手数差が追い付かない問題を感じ始める。→次の白黒の調整で確信
・《ゴブリンの闇住まい》のような、盤面に影響を与える+2/3生物に強いCIP生物は対バントカンパニーに強い。攻略の鍵
・サイドに入ってた《熱病の幻視》はめちゃ強。ミシュラの打点も含め、青赤の色は割と魅力有
・マッドネスは噛み合い要素もあってムラが大きすぎる
・《氷の中の存在》は最速で置いたら強いけど、後引きの弱さが尋常じゃないのと、一瞬で除去されて勝ち筋が遠のく
といった感じ。
赤い除去は使いたくない、というのが一番の収穫?
使っててGPに持ち込める安定感は感じられず、ゴーグルデッキは早々に見切りをつけることにしたのですが、このあとのPT結果で一瞬で掌返しをすることになろうとは…
③白黒ミッドレンジ
対バントカンパニーに頭を悩まされる中、魅力を感じていたのが
・地上戦で攻防に渡って強力な《永代巡礼者、アイリ》。《搭載歩行機械》と組み合わさると宇宙
・各種追放除去と相性が良く、先述の闇住まい理論を実現する《不毛の地の絞殺者》
・やっぱり対処が難しい上に盤面干渉力が高い《大天使アヴァシン》
を要する白黒。
《衰滅》《悲劇的な傲慢》といったリセットも採用ができて大抵のクリーチャーデッキにも有利が取れそう、ということで青赤の断念後はこちらをメインで触ってました。
MO解禁してから組んで重点的だったのもこれ。
そんな中、メタゲームに最も大きく影響を与えるPT結果が到着。
新星の如く現れた黒緑季節!赤緑ゴーグルランプ!緑黒アリクラ!緑白トークン!エスパーコンも全然勝てる!という衝撃の結果を見て愕然。
しかし、これは逆に考えれば追い風でもあって、
・ランプやコントロールが増える=ハンデスと《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が相対的に強い立ち位置のはず
・アリクラ系には《ゲトの裏切り者、カリタス》がほぼ完全回答
・対抗2色ゆえに採用しやすい無色の《変異エルドラージ》《難題の予見者》《現実を砕くもの》が魅力的
・トークンには《悪性の疫病》、PW対処も《破滅の道》《苦渋の破棄》など対処札が揃っている
これは理論上最強!あらーほぼ決まりですねこれは^^
ということで、若干ミッドレンジ対策を意識した上でハンデスPW多め、《不毛の地の絞殺者》フィーチャーで白寄せで《停滞の罠》などの追放除去にして、ちょっとエルドラージも欲張って試してるリストで、PT最中のGPTに。(2Bye獲得チャンスは前日トライアル除けばこれが最後)
あまり強く感じなかったアイリ+歩行機械ギミックを外したのだけ気がかり。
でもこれはいけそう!遂に回答を得たか???
…と思ってたのですが。
予選4-1-1からSEで身内に当たって2没。
しかも決勝は逆側の勝者がトスする状況だったので、実質あと1勝で2Byeだった…
身内の獲得を喜びたい半面、本心では悔しさが強すぎて、メンタル状態はボロボロに。
たしかにランプやコントロール相手には寄せていた分で有利に勝ち進めていました。
その反面、痛感したのはバントカンパニーに対して有利ではないという致命的な欠点。
構築自体の問題もありましたが、バントカンパニー相手だけで見ても以下が課題点として浮上する事に。
(1)strong>いくら単除去を採用しても、《薄暮見の徴募兵》《不屈の追跡者》がかなり容易に後続を提供してくるので、除去量で追い付かなくなる
(2)かと言って《衰滅》のような全除去は相手も確実にケアして動いてくる。こちらが前面に展開しなければ少量のクロックでも脅威、仕方なく流したところに飛んでくる瞬速生物と《集合した中隊》
(3)除去の手数を増やすにはインスタントタイミングのドローソースがないので不自由。《骨読み》などに頼るしかないが、早期クロックによるビートに押し込まれることも
(4)そもそもエンチャント除去は《ドロモカの命令》がある環境では(絞殺者などでリスク軽減できるとは言え)信頼性が薄い。
(5)4マナ以上のエルドラージ要素は《反射魔導士》筆頭にあまり意味なく押し込まれやすい。《変異エルドラージ》も自分の生物と組み合わせきるには周りの生物が役不足感
(6)PWの強弱が盤面に左右されやすく、信頼感が置けない。中速以下デッキに絶大な強さの《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》も、バントカンパニー相手は微妙
同時に隆盛して最多シェアになった緑白トークン相手も含めて、なんとか打開を考えます。(※無駄文くさいけど思考過程として記録に残します)
まず(1)は構造上の問題で不利がついています。
おまけに言えば単体スペックで勝負せず数で勝負する緑白トークンなんかにはそもそも単除去が弱いので、多めにとるメリット自体が薄れました。
これを打破するには「相手の序盤の前面の生物には除去で処理せず、生物で止める」必要があり、先述の《永代巡礼者、アイリ》《搭載歩行機械》ギミックは改善策として有力。
試していた中では《復興の壁》なんかもよさげではありました。一時期4枚のリストとか試してました。
ただ結局噛み合わないとただの地上壁になってこっちもプレッシャーがかけづらく、地上戦に対しては盤石な強さを誇る緑白トークン相手にまで有効かと言われるとイマイチ感は拭えず。
単体除去の取捨選択自体の話をすれば《石の宣告》はトークンへの比較的回答で黒系除去に強い相手の《搭載歩行機械》への対応策にもなりますが、中速デッキで使うには手掛かりドローで結局手数差ができてしまい、本末転倒感が否めず。
(2)の問題に対してもこのギミック採用は有力そうですが、上記クロックやPWと併用できてある程度序盤プレッシャーを掛けられるようにして相手の戦力を引きずりださないと最大限の効力は発揮しません。
これで全除去の効力だけを見れば問題改善できそうですが、こちらが序盤生物を採用したいことと、全除去を採用するというのはなんともチグハグしてます。
PWの単体での強さは(6)の項にもありますが懐疑的です。
(3)と(6)は本当に状況次第。ただ使用感でどうしても後手の弱さが際立って、どうも信頼が置けません。
(4)は残当。
それどころか緑白トークンもシェア数が増えてさらに環境採用率が上がっている上、ランプの《世界を壊すもの》で割られてクロックを戻されたりの場面もあり、そもそも環境にマッチしていません。
ということは《不毛の地の絞殺者》が非常に活用しづらくなるので、こちらも没に。
そもそもこのカード自体も噛み合わないと効力を発揮しない上に、生物デッキ以外にはただの3/2ということを使ってて実感しました。
サイズも脅威ではないし、君は《ゴブリンの闇住まい》ではなかった。
ただ《闇の掌握》のような黒除去メインにしてしまうと、今度はシンボルの問題で《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》《大天使アヴァシン》の白ダブルの強力カードは使いにくくなるジレンマ。
必然的に《ゲトの裏切り者、カリタス》などのカードの採用にシフトしていくのですが、これも別にバントカンパニーにすごく強いわけではないですし、白を採用するメリット自体が薄れて、欲張って両立を狙えば色事故とタップイン土地増加によるテンポロスを引き起こすジレンマ。
(5)はGPトロントで好成績を残していたので一縷の望みがありましたが、結局は地上でしか戦わないので別に緑白トークンにすごく強いわけでもなく、アクションの重さばかりが目立ちます。
そしてこれらに緑白トークン限定の追い打ち要素として、
(7)対処しないと一方的に不利になるPWが8枚あって、打ち漏らすと一方的に不利になる
が判明しました。
《精神背信》《破滅の道》とある程度対応策がとれるとは言え、1:1交換以上の事はされており、当然相手のほうが枚数も多い上に連打も多く、全てに除去カードだけで対応するのは無策の極みです。
生物と除去の関係と同じく、結局対PWに対しても要求されるのは恒久的にプレッシャーをかけられる生物での対応です。
しかも緑白トークン、PW以外にも黒除去に強い《搭載歩行機械》《進化の飛躍》、インスタントで飛んでくる《大天使アヴァシン》と《荒野の確保》と、厳しい要素がたくさん。
これらを総合して、一応まともそうな改善策として
・とりあえずアイリ+歩行機械ギミック中心に序盤生物をいくらかとる
・色は黒寄せが順当?《破滅の道》とか多くとればワンチャン…?
とはなりましたが、個々のカード単位での問題が多く、どこからでも負けの筋が見えます。
そしてとどめにバントカンパニーは同系対策に、そしてアリクラ儀式系デッキは更なるコンボに進化を遂げて《変位エルドラージ》の採用率が激増。
ただでさえ《反射魔導士》に頭を悩まされていたのに加えて2種類目が増えたことで、生物で前面を維持するプランも瓦解の兆しが出始めました。
結局、色々試した最終的な結論は
「理論上最強に見えて何にでも勝てそうだけど、何にでも全然負ける」
に落ち着きました。
一応期間をかけたデッキなので、最後困ったらこれかー?とは思いましたが、見えてる落とし穴にはまるようなもの…
これがGW前のGP10日前ぐらいの話で、今からカンパニーかトークン回すか、でも同系は練習量足りない、儀式は一番どぶんが強そうだけどカリタスイカれ負けはやだー!あと時間かかりそうで不安しかないー!で、もはやこれまでか…という状況でした。
(GP本戦へ続く)
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